LMHG BALL

BANDAI(1/144)


・説明
もともと、ボールは民生用に開発された作業用ポッドを移動砲台として軍用に耐えうるよう再設計したものだ。
しかし1年戦争末期、連邦軍による未曾有の大物量作戦の中核としてGMとともに物量面を支えたこの機体も戦争終結、MS開発時代の到来とともに一気に不良在庫と化した。
さらには軍の抱える全工場に残った生産ラインも問題となった。そこで機体の処分、生産ライン解体の資金捻出をかねて戦闘に必要な機能を除外し、若干のデチューンを行ったかたちで民間に払い下げることとしたのだ。
まがりなりにも軍用として開発された機体だけに、作業用ポッドとしてはオーバースペックの性能と破格の値段に人気が集中、宇宙開発を請け負う民間企業を中心に多く売却された。またコロニー自警団などでも導入され再武装して使用されたため、武装・非武装問わず多数のバリエーションを持つこととなった。

この時期、軍を退役した通称「ボール乗り」(大量動員された即席軍人がほとんどだった)が大量に民間にあふれたことも、ボールの人気を後押ししていた。戦場では動く棺桶とも呼ばれたボールだが、多層構造の球体シェルによる堅牢さと民生用ベースゆえの操作性の高さは一定の評価を得ていたのだ。

この人気に軍も一部の工場のラインを残し部品の供給が続けられたのだが、2年後突如として全製造ラインの閉鎖、部品供給の一切の中止が発表された。一説によれば、連邦軍内部の反ジオン強硬派が新規MSの開発を強く推し進めた為とも言われている。
また製造中止の情報をいち早く入手した一部の業者が部品の買占めに走ったことで市場での部品枯渇が問題となり、徐々にその姿を見ることは少なくなっていった。

・機体解説
機体は払い下げられたデチューン版を再武装した自警団仕様である。自警団用とはいえ、当然のことながらこのボールは対MS戦を想定していない。コロニー周辺のパトロール、大型のデプリの撤去、外壁修繕作業時の護衛といった定時任務から密入国?者の摘発、違法宇宙船舶への威嚇あるいは小規模の交戦を想定し、正面コックピットハッチ下の対人小銃、左右の中口径機銃を搭載している。
また軍用機では無反動ロケット砲を搭載していた機体上部にはサブハッチを標準装備し、高輝度投光器と信号用ライトを外付けしている。
また通常作業用として正面ハッチ上の作業用ライトと下の射出式ウインチ、また外付けの精密マニュピレータアームを備えている。
未使用時は破損防止のためボックス内部に引き込まれているが、使用時には最長5mまでアームが伸び、人間の手にも匹敵する作業が可能だ。



というわけで、いきなりクドイ設定から始まった1/144ボール。要は1/100で出来のよいキットが発売されるので1/144はテキトウに遊んじまおう、という話(笑)
作りにくさで定評のあるLMHGをいかにそれらしく仕上げるかと考えたら、装備を変えるしかないよね。


腕を取って装備を見やすく。精密アームボックスは外付けっぽく別カラー。ウインチの糸は真鍮ではなく手芸用の極細針金を。色が豊富なので使いやすそう。
脚がつくだけでグッとSFっぽさが増すね。


取って付けた感抜群の正面に対し後ろはわりとすっきり。警備用なんだから正面ハッチ空けて出て行くのは怖かろうというわけでサブハッチを増設。
バーニアが減っている分安物感が増している。


正面・横。キットは腕付け根辺りが使えないだけで、形状は割としっかりしている印象。ただあちこちガリガリ彫り込まなきゃいけないので面倒なのは確かかな。


おまけ。飛んでいる図。メインエンジン基部は結構力入れたのだけど見えやしない…

製作記はこちら


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