ベネトン・ルノーB195

Tameo(1/43)
・概要
前年、マイケル・シューマッハの手により初のドライバーズタイトルを手にしたベネトンは、チームマネージャーのフラビオ・ブリアトーレとトム・ウォーキンショウのアクロバットにより、当時最強と謳われたルノーエンジンを手にした。筋書きはこうだ。まずリジェの経営権をトムが取得、ベネトンのセカンドチーム的立場に置き、(表向き)シャシーの技術供与やスタッフの協力関係強化の見返りとして、リジェの持つルノーエンジン供給の権利をベネトンに委譲。もともと、純フランスチームであるリジェを支援する為に政府がルノーにエンジン供給を要請していた経緯があるだけにかなりイカサマ的供給先変更だった訳(つまりエンジン欲しさにチームごと買った、という)だが、ルノーにしてみればウイリアムズのエース、デイモン・ヒルに強い不安感を持っていた為、決して悪い話ではなかったようだ。
前年のマシンをより突き詰めつつ、この年から正式に導入されたマシン性能削減策を上手く取り込み完成したマシン、B195はパワフルなエンジン、機動性あふれるシャシー性能、脂の乗ってきたマイケルの「貪欲な走り」(物は言い様)とともに、中盤以降スランプに陥ったデイモンの脱落にも助けられ、念願のダブルタイトルを成し遂げたのだった。

・説明
この車について語るとき「リジェとそっくり」「ベネトン初のダブルタイトル獲得」のほかにもう一つ触れるべき事がある。それは「ジョニー・ハーバートが初優勝」した車だということだ。それも彼の地元イギリスで。つまりジョニーファンなら避けて通れない車ということになる(といいつつも、ジョニー自身はこのチームに在籍した事自体無かったことにしたいようだが)。
ただし、そもそもの購入動機は「あまり好きな車じゃなかったんだけど完成品見たら欲しくなった」だけだったり。「そうだ、BBRのリジェと作り比べるのも楽しいなあ」とかテキトウに自分を納得させて所詮ショウドウガイ。



正面上から。立体的なボディとビビットなカラーリングがイカスー。これはTameoの原型師、ルカ・タメオ氏のアレンジがカッコイイのであって、実物はこんなにカッコよく無い(断言)。


後ろ上から。このキットは本当に実写の「イメージ」を良く捕らえており、また細部の形状もBBRのキットより遥かに正確だ(というよりBBRはまったく似てない)。作り比べて言っているのだから間違いないぞ(リジェJS41参照)。


全景。ジョニーファンであり、それ以上にアンチ顎なのだからカーNo.2を作って当然。今回ちょっとした試みとして「ボディカウルのラインをすべて埋めてしまう」ということをやっている。なによりこの複雑なカラーリングをきれいに見せるには最良の方法だと思ったからだ。


全景後方より。非常にがっしりした体型である。白いホイールが新鮮。これだけの複雑なカラーの割には特に苦労した覚えはない。ほとんどがデカールとして用意され、ちょっとした塗り分けと、デカールを正確に貼りさえすれば問題なく完成するのだ。
ちょうどこの頃から、ガレージキット的な作りから、CADを用いた設計主体へと移行していっていたのでその成果なのだろう。今やTameoのキットといえば、最低限のメタルキット製作の知識があればプラモデル並みに簡単に作れてしまうのだから。


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